特別受益の問題

3I4A38650001.png  

相続で良くトラブルになるのが「特別受益」をめぐる問題です。

通常ですとあまり耳にしない言葉ですが、いざ相続が発生した場合に特別受益を考慮して相続分を決める必要があるため、内容を理解しておく必要があります。

 

1.特別受益とは

特別受益とは、遺産分割の際、相続人の1人または複数名が、被相続人から遺贈贈与を受けたことがある場合に問題となります。

相続人の中に遺贈を受けたり、婚姻、養子縁組、生計の資本として贈与を受けた人がいる場合、被相続人が亡くなった時点で所有していた財産の価額に、贈与の価額を加えたものを相続財産とみなします。

それぞれの相続人の相続分の中から、遺贈や贈与の価額分を差し引いた残額を、その人の相続分とすることを特別受益と言います。 

2.特別受益者の相続分

特別受益者の相続分は、原則として、

(相続開始時の財産 + 特別受益分) × 法定相続分 - 特別受益分

となります。

3.特別受益が問題になるケース

特別受益が問題になるのは以下のような場合です。

遺贈がある 「相続させる」遺言も遺贈に準ずるものとされます。
生前贈与がある 実質的に判断して、遺産の前渡しと評価されるか否かにより決まります。
婚姻、養子縁組のための贈与 ある程度まとまったものである場合に問題となります。
「生計の資本」としての贈与 子が親から独立して別世帯をもつための不動産の分与等です。
不動産の贈与 上記のケースの様に、生計の資本としての贈与とみなされる場合があります。
金銭、動産等の贈与 ある程度まとまったものである場合。
学資、生活費等の援助 親の扶養義務の一環とみられることもあります。
祝い金等 新築祝いや入学祝い等が問題となることが多いです。ただし、金額が少ない場合は非該当とされます。
借地権、借家権の承継 生前に名義変更して、地代・家賃を支払っているケースです。
土地の無償使用 親の土地に子供が家を建てる等。
建物の無償使用 親が立てた家に子の家族が独立して住んでいる場合等。

 

その他、生命保険金、死亡退職金、遺族給付等を受け取った場合も注意が必要です。

特別受益を主張したり、されたりする場合も、揉める可能性が高いですので、弁護士にご相談されることをお勧めします。

 

特別受益と寄与分についてさらに!

特別受益の問題

寄与分の問題

 

相続・遺言書・遺産分割に関するご相談はこちらから

souzoku banar.png

弁護士紹介 ●事務所紹介 ●サービスと費用 ●各士業の役割の違い

0120-783-981

メールでのご予約も受け付け中です。

相続・遺留分割・遺留分の無料相談。まずはお問い合わせください。

メールでのご予約も受け付け中です。