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口約束で「遺産をあげる」と言われただけでは、その遺産をもらえませんか?

A. 被相続人が口約束でも、「遺産をあげる」と言い、それを言われた者はその遺産をもらうつもりで、その旨の返事をしているでしょう。

  その場合、贈与者と受贈者の間に合意が成立しているといえますので、死因贈与が成立しています(民法554条)。

  問題となるのは、口頭でのやりとりのみで、書面の作成がない場合には、その死因贈与契約成立の事実を立証することが困難になるということです。

  他に相続人がいる場合には、当然に、そのような死因贈与契約の存在は知らないと言うでしょうから、そのような合意があった、なかった、という水掛け論の争いになる可能性が高くなります。

  この場合、死因贈与契約に基づいて遺産の請求を主張することになる受贈者の側に、死因贈与の事実があったことを立証する必要が生じますが、書面を作成していない場合には、その立証は困難なものといえます。

  また、紛争になると、かなりのエネルギーが必要となりますし、いろいろな費用もかかることになります。

  このような紛争を避けるためにも、他人に遺産を譲りたい場合には、生前にきちんと遺言を作成しておくか、書面により死因贈与契約書を作成しておくか、準備しておく必要があります。

 

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