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認知されていない非嫡出子は相続できますか?認知してもらえますか?

認知されていない非嫡出子は相続できますか?認知してもらえますか?

シングルマザーの世帯などでは、お子様が嫡出子ではなく、父親に認知もしてもらっていないケースも多いです。

しかし、認知されていない非嫡出子のままでは、実の親である父親が亡くなっても遺産を相続できないおそれがあることに注意しなければなりません。

今回は、認知されていない非嫡出子は相続できるのか、認知してもらうためにはどうすればよいのかについて解説します。

 

認知されていない非嫡出子は相続できる?

子どもの横顔

認知されていない非嫡出子は、残念ながら、そのままでは父親の遺産を相続できません。

民法上、被相続人の子には相続権が認められていますが、法律上の親子関係が認められない子には相続権がないことに注意が必要です。

法律上の親子関係が認められるのは、次の2つのケースです。

  • 嫡出子
  • 認知された非嫡出子

嫡出子とは、婚姻中の夫婦の間に生まれた子のことであり、妻が婚姻中に妊娠して生まれた子はもちろんのこと、婚姻成立後200日を経過した日以降に生まれた子、離婚後300日以内に生まれた子も嫡出子に該当します。

それ以外の子のことを非嫡出子といいますが、非嫡出子でも父親が認知すると、法律上の親子関係が発生します。

 

父親に認知をしてもらう方法

書類にサインする男性

非嫡出子が父親の遺産を相続するためには、認知をしてもらう必要があります。父親の存命中に認知してもらう方法として、次の3つが挙げられます。

任意認知

任意認知とは、父親の自由意思によって認知してもらうことです。

まずは父親に連絡を取り、認知してほしい旨を伝えて話し合いましょう。

父親の了解が得られたら、役所へ認知届を提出してもらうだけで手続きが完了し、非嫡出子に相続権が発生します。

遺言認知

認知は遺言ですることもできます。

父親が理解を示したとしても、「家族の手前、認知はできない」と言われることもあるでしょう。その場合には、認知する旨を記載した遺言書の作成を求めるのもひとつの方法です。

ただし、自筆証書遺言は形式上の不備などで無効となりやすいことに注意が必要です。認知症となった後に作成した遺言書も、無効となる可能性があります。

強制認知

父親の理解が得られない場合には、裁判所を通じて強制的に認知してもらうことになります。

まずは、家庭裁判所へ認知請求の調停を申し立てましょう。調停委員を交えた話し合いによって合意に至り、家庭裁判所もその合意に正当性があると認めた場合には、審判によって認知が命じられます。

調停でも合意できない場合には、別途、認知請求の訴え(訴訟)を提起することになります。判決で認知が命じられると、強制的に認知が認められます。

裁判所で認知を認めてもらうためには、DNA鑑定によって生物学上の親子関係を証明することが重要です。

DNA鑑定には10万円程度の費用がかかることが多いですが、原則としてこの費用は認知を求める側が負担します。しかし、交渉次第では父親に負担してもらうことも可能です。

父が亡くなってしまっても認知はできる?

仏花

父親が既に亡くなっている場合でも、諦める必要はありません。父親の死後でも裁判所を通じて認知を認めてもらえる可能性があり、このことを死後認知といいます。

死後認知を求めるためには、家庭裁判所へ死後認知請求訴訟を提起します。

DNA鑑定によって生物学上の親子関係を立証できれば勝訴の可能性が高いですが、父親は既に亡くなっているため、DNA鑑定を実施するために父親の家族の協力が必要となることに注意が必要です。

DNA鑑定を実施できない場合でも、出産した病院の記録や、母親など関係者の証言、父と子にやりとりがあった場合には、手紙やメール写真などで親子関係を立証できれば、勝訴できる可能性があります。

認知された場合、どのように相続分を請求する?

子どもと母親

認知された非嫡出子は、相続人として相続分を請求することができます。その内容や方法は、以下のとおりです。

 相続分は嫡出子と同じ

認知された非嫡出子の相続分は嫡出子とまったく同じです。

被相続人の配偶者や嫡出子などの相続人からは、隠し子に渡す相続分はないと言われたり、ごく少額のハンコ代だけで了解するように求められたりすることが多いですが、このような主張に法的な正当性はありません。

遺産分割協議には認知された子も参加が必要

遺産分割協議は、相続人全員で行う必要があります。認知された非嫡出子も相続人ですので、他の相続人だけで遺産分割協議が行われたとしても、その内容は無効となります。

遺産分割協議において譲歩するのは自由ですが、納得できない場合は遺産分割協議書にサインするのは控えましょう。

認知された非嫡出子が参加する遺産分割協議は揉めることが多いですが、弁護士を通じて話し合うことにより、妥当な内容で協議がまとまることも多いです。

遺産分割調停・審判

遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てることができます。

調停委員を交えた話し合いにより、納得できる内容で合意ができたら、調停が成立します。あとは、合意した内容に従って遺産を受け取ることができます。

調停で合意に至らない場合には、自動的に審判の手続きに移行します。審判では、当事者が提出した意見や証拠に基づき、家庭裁判所が遺産分割の内容を決めます。審判が確定すると、その内容に従って強制的に遺産を受け取ることが可能です。

認知されていない子の相続問題は弁護士にご相談ください

集合写真

認知されていない子が父親の遺産を受け取るためには、認知してもらう手続きと、遺産分割の手続きとで、2つのハードルをクリアしなければなりません。

話し合いがスムーズに進めばよいですが、どちらの手続きでも、揉めることが多いのが実情です。

困ったときは一人で抱え込まず、早めに弁護士などの専門家へ相談することが、解決への近道となります。

法律の専門家に相談することで、自分にどのような権利があるのか、どんな手段がとれるのかが明確になり、適切に対応することが可能となります。

認知請求や遺産分割の手続きは、弁護士に依頼して任せることもできます。

弁護士法人山本総合法律事務所は、遺産相続の問題に精通しております。

「父親に認知されていないが、遺産を相続したい」とお考えの方は、是非お気軽にご相談ください。

 

相続トラブルのご相談は山本総合法律事務所へ

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この記事を書いた人

代表弁護士 山本哲也

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