遺産分割協議が行われないまま40年近くが経過していた相続事件について、30名の相続人が判明したものの遺産分割協議の成立までこぎつけた事例
ご相談内容
遺産分割協議、相続人調査
解決方法
交渉
相続人
相談者を含め約30名
被相続人との関係
兄弟姉妹
相続財産
土地、建物
ご相談の経緯
「固定資産税の支払を求める手紙が市役所から届いた。自分の親の兄弟姉妹の配偶者名義になっている不動産の固定資産税のようだが、その人は40年近く前になくなっている。
市役所から手紙だと自分が相続人になるようだが、他に誰が相続人なのかも分からないし、これからどのように進めて良いのか分からない」との問い合わせが当方にあり、法律相談を経てご依頼になりました。
もともとは被相続人の配偶者と被相続人の兄弟姉妹が相続人でしたが、遺産分割協議が行われないまま長期間が経過した結果、もともとの相続人のほとんどが亡くなって更なる相続が発生し、相続人の数が30名まで膨れ上がっていました。
解決までの流れ
ご依頼頂いた後、亡くなった方の戸籍などを取り寄せて、どなたが相続人になるのかの調査(相続人調査)を行った結果、合計で30名の相続人がいることが判明しました。
相続人の数が多かったため、依頼者の方と協力して、それぞれの相続人について遺産を取得する意向があるのかを確認したところ、大部分の相続人は遺産を取得する意向がなく、遺産取得の意向を示した数名の相続人との間で遺産分割についての協議を行いました。
当方から提案した分割案を、遺産取得の意向を示した相続人らがそのまま受け入れたため、遺産分割協議書を作成し、解決となりました。

担当弁護士からのコメント
今回のケースは、被相続人の方が亡くなってから長期間にわたって遺産分割協議が行われなかった結果、もともとの相続人が亡くなり相続が発生することが繰り返され、相続人が30名まで膨れ上がってしまったというケースです。
こうしたケースの場合、相続人の中に、判断能力が不十分な方や行方不明になってしまった方がいる場合が多く、成年後見等の開始の申立や不在者財産管理人選任の申立、失踪宣告の申立などをしないと、遺産分割協議を進めることが困難な場合が多いです。
今回のケースでは、幸いにもそうした相続人はいなかったため、相続人調査委を含めて時間はかかりましたが、全ての相続人と連絡が取れ、遺産取得の意向がない相続人には依頼者に対する相続分の譲渡をしてもらった上で、遺産取得の意向を示した相続人との間で遺産分割協議を行うことで解決することができました。
今回のケースのようにならないように、相続人間で早めに遺産分割についての話し合いを行うのが良いと思われますし、仮に相続人間で話がつかない場合でも、そのままにすることなく弁護士への相談や依頼により、遺産分割についてきちんと解決しておくことが重要と思われます。”